DX セミナー&ニュース

【2024/2/22(木)開催】
中小企業向け現地参加型「研修会」レポート
ケーススタディ形式で学ぼう!
公開しないシステム導入の進め方

レポート

なぜ?システム導⼊はうまくいかないのか?

一般社団法人日本情報システムユーザー協会(JUAS)が発行するIT動向調査報告書(2023年)の調査を基に、100人月未満のシステム導入プロジェクトにおいて、60%以上が予算オーバー、約70%が稼働延期、約80%が品質に不満を持っているという状況があります。同じく、JUASの同報告書に「予定通りにならなかった要因」という分析結果が報告されており、1番目の理由は計画時の考慮不足。2番目は仕様変更の多発。3番目は想定以上の現行業務・システムの複雑さが挙げられていることをご紹介いたしました。
そして、システム導入プロジェクトを進める理想の流れは、計画だった段階で徹底的に起こり得るリスクを想定して潰しておくことが必要であり、プロジェクト成功の鍵である「目的の明確化」「責任者の任命」「導入手法の把握」の3つについて説明させていただきました。

画像

導入手法とポイント

次に、日本で主流の「ウォーターフォール開発」を前提とした導入手法を紹介し、各フェーズについて、何をするのか、そして何を決めたらいいのか、詳しく説明させていただきました。
※「ウォーターフォール開発」とは
1つのフェーズが終わってから次のフェーズに進む開発方法です。順序良く進めていくため、大型プロジェクトや、基幹系システムの導入、安全性や規制が厳しいシステム(航空宇宙、医療機器など)に利用されます。デメリットとしては要件の変更が難しく柔軟性に欠ける点、ユーザーからのフィードバックが開発後半まで得られない点が挙げられます。

画像

画像

ケーススタディ:課題の検討と改善フローの作成

最後は、中野氏が実際に行った「受発注システムの導入を希望する建設会社様の事例」を元に、ケーススタディ形式のワークを実施いたしました。
まずは現状の業務フローからどのような問題があるのかを考えていただきました。そして、それらの問題を元に改善業務フローを参加者の皆様に作成していただきました。
システム導入を進めるには要望を書き出して、ベンダーへと提示する必要があります。それぞれの業務に対して、どんな課題があるのか、その課題は絶対に解決しなければならないのか、それとも運用で回避すればよいのか、優先順位をつけていくポイントを説明させていただきました。 現状の業務フローでどこが問題なのかをしっかりと把握し、それをどう改善していくのかを考えるのは、とても大変なことです。それを体験していただくことで、実際に導入する際の参考になったかと思います。

画像

以上、2024年2月22日に行われた「ケーススタディ形式で学ぼう! 後悔しないシステム導入の進め方」についてレポートいたしました。
本Webサイトでは、ガイドラインにて業種別DX導入の取り組みやDX導入事例も紹介していますので、ぜひご活用ください。